閉鎖性海域の環境の保全と適正な利用をめざして 公益財団法人 国際エメックスセンター

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尼崎港実証実験施設の活用

尼崎港実証実験施設の活用

国際エメックスセンターは、水質や底質、生物の生息環境の劣化等の進んだ大阪湾湾奥部の環境の再生をめざして、平成13年度(2001年度)から平成15年度(2003年度)まで環境省の補助金を得て、尼崎港内に人工干潟、筏、エコシステム護岸を設置し、実証実験(「閉鎖性海域の最適環境修復技術のパッケージ化」事業)を行いました。
補助事業の終了後も研究者の調査研究や環境学習に有効活用しています。

(1)研究者の調査研究への活用(2001年度~)

水質や底質、生物の生息環境の劣化等の進んだ湾奥部の環境の再生をめざして尼崎港に設置している人工干潟等の実証実験施設を、人工干潟内に生息する生物を通じた物質循環による栄養塩類供給等の調査研究を行っている研究機関に、研究フィールドとして提供し、調査研究の推進を図っています。

(2)環境教育への活用(2015年度~※)

尼崎港内に設置している人工干潟等の実証実験施設を、環境教育活動を行う者に活動フィールドとして提供し、環境学習活動に対して支援を行っています。
※:2001年度~2013年度の環境学習に関しては、海の環境学習人材育成事業を参照  

年度活動
回数
人数備考
202000新型コロナウィルス感染症の影響で実績がない
20195120
201810210
201713293
201610171
2015251
201400実証実験施設の改修工事

実証実験施設

実証実験施設での環境教育活動の実施状況

海の環境学習人材育成事業(2001年度~2013年度)

背景と目的

瀬戸内海や大阪湾などの閉鎖性海域は、生活や産業活動による汚濁負荷により環境が悪化し、赤潮や貧酸素水塊の発生が起きています。それらの影響で海の生物が生息できないような場所が広がっているのが現状です。
環境問題の解決にあたっては専門家や行政担当者だけでなく、子供を含めたより多くの市民が問題について学習し、気づき、理解し、考え、そして実際に行動することが必要であります。海の環境問題に関する取り組みを進めるためには、実際に海に接し、海の環境を知るための体験することが重要と考えられます。 このため、尼崎港において当センターが保有している実験施設等を活用して、小・中学生から一般の方を対象に、海の機能、浅場の機能/役割、大阪湾、尼崎湾の現状、海の生物について知る、触れる、考える機会ことができるようなプログラムにより、実践的な環境教育活動を行いました。

1.瀬戸内海海洋環境体験学習セミナー(2001年度、2002年度)

市民が研究者等とともに海洋環境に接し学習する機会や内容を充実させることが、現在進められている技術開発や施策の実施に加えて重要なことであります。
以上のことから,講演と実際の海での体験学習,シンポジウムから成るセミナーを開催しました。

年月日 内容 場所 講師
1 2002.1.26. 海苔(のり)の秘密を知ろう! 兵庫県立水産試験場他 大塚耕司
(大阪府大)
2 2002.2.9. 瀬戸内海の海水からミネラルたっぷりの天然塩を作ろう! 赤穂市立海洋科学館 上月康則
(徳島大学)
3 2002.2.26. 瀬戸内海ってどんな海だろう! 産総研 中国センター 重松考昌
(大阪市大)
4 2002.3.30. 水族館の秘密を知ろう! 海遊館 大塚耕司
(大阪府大)
5 2002.6.23. 淡路島で海の中の森(藻場:もば)を見て、海藻のしおりを作ろう 神戸大 内海域機能教育研究センター他 川井浩史
(神戸大)
6 2002.8.8. 大阪湾海辺の探検隊-君は大阪湾を知っているかい? 大阪湾東海岸
(大阪府側)
中西敬
(総合科学)
7 2002.8.19. 牛窓のアマモ場を眺め、離れ島で潮干狩りを楽しもう! 岡山県立水産試験場他 辻本剛三
(神戸市立高専)
8 2002.8.24. 干潟ってどんなところ?いろんな生物の集まる浅場の秘密を知ろう! 大阪南港野鳥園他 重松考昌
(大阪市大)
9 2002.10.12. 生きている化石カブトガニの観察と海水浄化船の見学! 笠岡市立カブトガニ博物館他 上月康則
(徳島大学)
10 2002.12.21. 水族館の秘密を知ろう!Ⅱ 須磨海浜水族園 大塚耕司
(大阪府大)

2.尼崎海域おける実践環境教育プログラム(2002年度~2013年度)

尼崎海域において当センターが実施している実証実験施設「干潟・磯・ラグ-ン」等を活用して、自然を喪失した大阪湾奥部の尼崎で阪神間の小中学生から一般の方を対象に、海の機能、浅場の機能/役割、大阪湾、尼崎湾の現状、海の生物について知る、触れる、考えることができるようなプログラムにより、我が国第一線の研究開発者をコアにした実践的な環境教育活動を日本財団助成事業として、2002年度~2004年度にかけて行いました。
そして、助成事業終了後も2013年度まで、実践環境教育プログラムを実施しました。

年度 回数 参加対象者 人数
2013 0 設備老朽化に伴い受け入れなし 0
2012 4 尼崎市民、あまっ子、小学生、高校生 184
2011 4 尼崎市民、あまっ子、小学生 220
2010 6 尼崎市民、あまっ子、小学生、高校生 215+α
2009 7 尼崎市民、あまっ子、小学生、高校生、尼崎市教員 他 225
2008 8 尼崎市民、あまっ子、小学生、高校生、大学生 240
2007 7 尼崎市民、あまっ子 他 156
2006 7 尼崎市民、中学PTA 他 187
2005 5 尼崎市民、子ども会、中学生 他 117
2004 17 尼崎市民、生活協同組合員、高校生 他 339
2003 17 尼崎市民、ボーイスカウト、エコツアーメンバー 他 545
2002 12 尼崎市民、協議会会員、県会議員 他 276

(2009年度~2013年度の開催状況)

2013年度
参加対象者 参加
人数
備考
    設備老朽化に伴い受け入れなし    
合計   0  
2012年度
参加対象者 参加
人数
備考
7 3 尼崎市立明城小学校 97  
7 18 尼崎市立成徳小学校 59  
7 28 あまっ子サマースクール 16  
12 12 東北学院高等学校 12  
合計   184  
2011年度
参加対象者 参加
人数
備考
4 12 春のエコハイキング 27  
7 1 尼崎市立明城小学校 110  
7 13 尼崎市立成徳小学校 53  
7 30 あまっ子サマースクール 30  
合計   220  
2010年度
参加対象者 参加
人数
備考
7 6 尼崎市立明城小学校 97  
7 27 尼崎市民 25  
8 7 あまっ子サマースクール 36  
8 11 県立尼崎小田高等学校    
8 30 テクノオーシャンユース 25  
9 17 尼崎市立成徳小学校 32  
合計   215+α  
2009年度
参加対象者 参加
人数
備考
8 1 あまっ子サマースクール 32  
8 5 尼崎市教員総合的学習研修 17  
8 5 篠山環境防災みらい学校 29  
9 4 尼崎市立成徳小学校 41  
9 25 あまがさき市民環境会議 8  
10 22 尼崎市立明城小学校 87  
12 3 東北学院高等学校 11  
合計   225  

海の環境学習テキスト

学習編(海をもっと知ろう)
実践編(海について体験しよう)
復習編(海について考えよう)

環境学習写真