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環境省環境研究総合推進費S-13 持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発環境省環境研究総合推進費S-13 持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発

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テーマ5(課題番号S-13-5)沿岸海域管理のための統合数値モデル構築

概要

プロジェクト全体の成果目標の達成を目指し、研究調整・連携促進・課題全体の進行管理を行う。また、各テーマが生み出す研究成果を統合化し、21世紀の持続可能な沿岸海域利活用を目指した沿岸海域管理手法の提示を行う。このため、それぞれのテーマの目標・指標の提示を行うとともに、自然・社会・人文科学統合モデルを提案する。

リ-ダー 柳哲雄(公益財団法人国際エメックスセンター特別研究員)

サブテーマ1 沿岸海域管理のための統合数値モデル構築

平成26~28年度実績

(1)総括
テーマリーダー会議やアドバイザリーボード会合の開催を通して、各テーマとの調整・総括を行い、研究を推進した。研究成果は公開成果発表会及び、テーマごとのシンポジウムの開催を通じて、広く情報発信を行った。また、ホームページから研究成果を国内外へ発信した。平成28年度は国際エメックスセンターがサンクトぺテルブルクにおいて開催した第11回エメックス会議において「ICM&里海セッション」を開催し、海外の研究者と意見交換を行った。
(2)統合数値モデルの構築
①数値モデルによる再現
平成26年度は、大阪湾における透明度・底層DOの観測値の再現、播磨灘の冬季栄養塩分布の再現とノリ養殖との関係をモデルで再現した。また、洞海湾における貧酸素水塊消滅機構解明のためのモデルを構築した。平成27年度は、平成26年度に構築したモデルをもとに、イカナゴ及びカタクチイワシを対象とした瀬戸内海の転送効率モデルと、カキ養殖を対象とした志津川湾最適養殖モデルの構築を行った。
②志津川湾統合モデルの構築
平成28年度は、平成27年度に構築した志津川湾最適養殖モデルに、テーマ4が実施する社会人文科学の研究成果を組込んだ志津川湾統合モデルの構築を行った。
③瀬戸内海流動・水質・生態系基盤モデルの開発
平成28年度は、瀬戸内海統合モデルを構築するため、栄養塩類の諸元や海況データの収集など、基礎的条件の収集整理を行うとともに、基盤モデルの開発を行った。

平成29年度計画

(1)総括
テーマリーダー会議やアドバイザリーボード会合の開催を通して、各テーマとの調整・総括を行い、研究を推進する。 研究成果は公開成果発表会及び、テーマごとのシンポジウムの開催を通じて、広く情報発信を行う。また、ホームページから研究成果を国内外へ発信する。さらに、インドネシア(ジャカルタ)で開催される第4回国際里海ワークショップ及び、フランス(ボルドー)で開催される日仏海洋学会において研究成果を発表する。
(2)統合数値モデルの構築等
①志津川湾統合モデルの適用
平成28年度に構築した志津川湾統合モデルを発展させて、志津川湾流域の土地利用形態や外洋からの流入水の変動、養殖形態の組み合わせについて環境と経済を統合した予測モデルの構築を行い、健全な海洋環境と賑わいのある沿岸域実現のための土地利用の変化をもとに最適な養殖形態の予測・提案を行う。
②瀬戸内海統合モデルの構築
平成28年度に構築した瀬戸内海流動・水質・生態系基盤モデルをもとに、 2015年の瀬戸内海に流入したTN・TP負荷量データ等から、瀬戸内海のN・P濃度、クロロフィルa濃度、動物プランクトン密度、イカナゴ・カタクチイワシ存在量、海面漁獲可能量を計算するモデルの構築を行う。 本モデルをもとに、平成30年度に瀬戸内海統合モデル(再現・予測モデル)を構築する。

実施機関 公益財団法人国際エメックスセンター
リ-ダー 柳 哲雄(公益財団法人国際エメックスセンター特別研究員)